自分自身が家が好き、建築が好きで、家創りに携わり20年が経ちます。
そしてその間に合計760棟の注文住宅、売建住宅(フリープランで売れてから建てる)の現場のプランニング、
プロデュースをさせていただき工事を見てまいりました。
しかしどちらの工務店・ハウスメーカーでも、注文住宅やフリープラン住宅など謳っているものの、ほとんどが間取りの自由だけで、その間取りも実際は営業マンや現場監督またはプランナーという人が提案しており、プランについての限界や構造上の問題などがありました。
設備や仕様についても施工会社が取引している特定の数社のメーカーからグレードをきめ「この中から自由に選んでください」という範囲があり、結局は押し付けているというのが現状で、『理想の家創り』というものとは、かけ離れたものでした。
私にとって家とは、家族への想いが集まり自分の生き方を形にした物、つまり生き方だと思うのです。
家を見ればその人の生き方や人生観がわかるものなのです。
その家という生き方を、きめられた型や枠の中で考えても本当に『理想の家創り』はできません。
お客様にとって、家創りは人生で一度か二度の大仕事、ましてやほとんどの方が銀行で住宅ローンを組んで長期にわたり支払っていくのです。
だからこそコスト面、機能性、デザイン性を妥協せず、『プロである建築家と理想の家創りをしていただきたい。』
やはり『理想の家創りには、建築の専門家である建築家は欠かせない』と考えるようになったのです。
当たり前のことですが、それは一家族、一家族ちがうものと私は考えます。
お年や家族構成、趣味、ライフスタイルは十人十色なのですから、当然、家に対する要求も違います。自分達家族にとっては理想の家であっても、他のご家族にとっては、間取りの使い勝手は悪かったり、デザインの趣味が合わなかったり、建材は「自然素材にこだわりたい」など希望があって当然だと思うのです。
ですから私たちは、決めつけや押し付けは決して致しません。例えば○○構造の家が一番いいとか、この材料、このメーカーがいいとか、それは建築家との打ち合わせの中から専門的な説明や予算を聞き、お客様自身に選んでいただきたいのです。